「師弟登壇2018」に行ってきました

こちらに行ってきました。

pepabo.connpass.com

GMO ペパボ株式会社さんの主催イベントですが、諸事情につき GMO ペパボ株式会社さんからの登壇はなし。結果、以下の4社さんが2017年度新卒研修における知見の発表を行っていました。

全体的な感想

どの会社の発表も素敵で、師匠側・弟子側の双方からの考え方や感想を聞けて、非常にためになりました。それと同時に、自社の取り組みがいかに手段先行であったのか気が付くことが出来ました。

新卒研修は採用戦略の一環

どの会社の研修も採用戦略の一環として実施されており、 mixi さんの話の中にもあった言葉を引用すると、

  • 優秀な人を採用する
  • 優秀な人がさらに成長できる環境を用意する

前者が採用時、後者が研修内容に色濃く反映されており、会社に貢献するための「プロジェクト」になっている印象でした。直接的な売上につながらないにせよ、将来的に利益を出すために必要不可欠なプロジェクトとして認識されているのだと思います。

自社の場合、これが足りていないのだな、と感じました。

SES 企業であるため、ある程度は仕方ないのかもしれませんが、採用における主軸が「いい人を採用しよう」でしかなく、この「いい人」というのも特別定義されず、人事担当者が得た感触に頼り切っているため、場当たり的な採用活動になっています。

採用時点でそんな状況になっているため、研修についてはさらに場当たり的。ここ最近の新卒研修では、業務都合の付けられる若い「リーダ職もやれるようになってもらいたいエンジニア」を研修担当に任命し、その内容は担当者に一任するやり方になっています。

これのどこに戦略性があるのかと。

手法は価値を届けるためのツールに過ぎない

セミナー中のツイート。とにかく技術を教えることではなく、その先にある価値を提供するためのやり方を教えるのが研修であるべきなのだと気が付かされましたが、自社だとそれがない。

SES 企業であるため業務内容は顧客に依存しており、社内に築けるチーム数は少ない。伴って価値を届けるために必要なスキルセットは定義できず、会社としてどのような価値を提供するために集まっているのかも定められていないので、研修内容はとにかく覚えておいて欲しいことを羅列するだけ。

昨年度、自社でやった新卒研修は、git の使い方は覚えてね、Rails チュートリアルやって Ruby 書けるようになろうね、新卒同士でチーム開発して経験値ためようね、くらい。手法を教えることばかりが先行していて、なぜそれを覚えるのか、それを覚えることによって何がもたらされる/もたらすことができるのか、などの目的がない。

そもそもの目的があってはじめてツールを使う必要があり、必要があるからそのやり方を学ぶ意欲につながり、いかにして価値を提供するか、という段階まで進めるのだと思います。

研修の内容をどうするのか考えるだけではなく、そもそも会社として価値を提供するためにどうするのか深く考えられ、その上で必要なエンジニアを獲得・成長するためのアプローチが研修内容として考えられるべき内容なんだなあと考えさせられました。